PR

遠距離介護ブログ|離れて暮らす家族を支えるためにできること

「親が高齢になってきたけど、自分は遠方に住んでいる」「毎週帰省は難しいけど、何かあったらすぐ動けるのか不安」——そんな“遠距離介護”の悩みを抱えている方は、近年ますます増えています。

自分の生活や仕事がある一方で、親の健康や生活を見守る責任も感じる。

ジレンマの中でできることは限られているけれど、工夫しながらできることを少しずつ積み重ねていく——それが遠距離介護のリアルです。

この記事では、筆者自身の経験も交えながら、遠距離介護を続けていく中で見えてきた「困ったこと」「役立ったこと」「頼れるサービス」「家族との向き合い方」などを、ブログ形式でお届けします。


遠距離介護が抱えるリアルな課題とは?

すぐに駆けつけられない“もどかしさ”

一番の悩みは、何かあっても物理的に距離があるため「すぐには動けない」という現実です。病院の送迎や急な体調不良、介護保険の手続きなど、「近くにいたらすぐできること」がすぐできないジレンマがあります。

状況が正確に見えない不安

電話では「元気だよ」と言っていた親が、実は食事を抜いていたり、ゴミ出しができていなかったり…。会わないと分からないことが多く、実態と本人の言葉にギャップがあるのも遠距離介護の難しさです。

仕事や育児との両立

自分の生活がある中で、何度も帰省するのは現実的ではありません。有給の調整や交通費の負担など、日常に加えて介護が重なることで心身の疲労もたまりがちです。


私が実践してきた「遠距離介護の工夫」

1. 定期的なビデオ通話で“見える化”

毎週1回は必ず親とビデオ通話をしています。電話だけでは分からない「表情」「身なり」「部屋の様子」などが確認できるので、ちょっとした異変にも気づきやすくなります。

工夫ポイント:

  • 朝の時間帯に通話して、起きたばかりの様子を見る
  • 天気や季節の話題で気持ちを引き出す
  • 「今日は何を食べたの?」など、食事内容を聞き出す

2. 地元の見守りサービスを活用

親の住む地域には「見守り訪問サービス」「買い物代行」「家事支援」などの支援体制があります。市区町村の高齢者福祉課に問い合わせたところ、無料または低価格で利用できるサービスが多数あることが分かりました。

おすすめサービス例:

  • 民生委員や地域包括支援センターの見守り
  • ヤクルトや生協の「安否確認付き配達」
  • 郵便局の「みまもり訪問サービス」
  • NPOによる月1回の訪問チェック

3. 家電と日用品を“IoT化”して把握

  • スマートスピーカー(Amazon Echo)で音声操作・会話相手に
  • 見守りセンサー付き照明で就寝・起床の確認
  • 冷蔵庫・エアコン・テレビを遠隔操作できるスマートリモコンを導入

本人が使いこなせなくても、こちらから電源のON/OFFを管理したり、生活のパターンを把握するのに役立ちます。


親の心を傷つけない「関わり方」の工夫

「心配だから」ではなく「話したいから」と伝える

高齢の親は、「監視されている」と感じると心を閉ざしてしまうことがあります。介護する側としては心配でも、あくまで「一緒に過ごしたい」「最近どうかなと思って」と自然なトーンで関わるのがコツです。

決めつけず、本人のペースに寄り添う

「こうした方がいい」「これはダメ」と断定的な言い方をすると、反発されがちです。親自身の“できていること”を尊重しつつ、困っている部分だけそっと手助けするバランスが必要です。


離れていても“できること”はこんなにある

工夫内容
見守りカメラの設置部屋の様子を確認。会話も可能なタイプあり
通いの訪問介護+配食併用訪問介護と配食サービスを組み合わせて生活支援
定期手紙や写真を送る孫の写真や手紙で孤独感を軽減
緊急連絡先リストの整備病院・近隣の知人・介護事業者とすぐ連携可能な体制
介護保険サービスを早めに活用要介護認定を早めに取得し、在宅支援制度を利用

遠距離介護に役立った情報源とつながり

SNSでつながる“介護仲間”の存在

Twitterやブログで「#遠距離介護」「#介護中」などのハッシュタグを検索すると、同じように悩む人の声や工夫が見つかります。リアルでは話しづらい介護の愚痴も共有できて、心の支えになります。

書籍やドラマで“ひとりじゃない”と知る

遠距離介護をテーマにしたエッセイやドキュメンタリーも参考になります。自分だけが特別に大変なわけじゃない、という視点は、つらい時の励みになります。

おすすめ:

  • 書籍『遠距離介護はじめました。』(工藤広伸)
  • ドラマ『にじいろカルテ』や『俺の家の話』

まとめ:離れていても“つながり”はつくれる

遠距離介護は、物理的な距離だけでなく「心の距離」とも向き合う時間です。直接そばにいられないことで無力感を覚えることもあるかもしれませんが、小さな工夫を積み重ねることで、親にとっても自分にとっても心地よい関係性を築くことができます。

この記事のまとめ:

  • 遠距離介護の最大の課題は「見えにくさ」と「即応できなさ」
  • 見守りサービス・スマート家電・行政の支援を組み合わせると効果的
  • 親の気持ちに寄り添い、無理なく自然なかたちでつながり続けることが大切
  • 同じ悩みを持つ仲間と情報交換することも、心の支えになる

「離れていてもできることはある」——この思いを胸に、あなたらしい遠距離介護の形を見つけてみてください。きっとそれが、親の安心にも、自分の納得にもつながっていきます。